最高裁判所第一小法廷 昭和31(オ)77 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告代理人弁護士河田清次の上告理由について。
原判決挙示の検甲一号証の投票の記載によれば、原判決がその投票の冒頭の一字
を「安」と書いたものと認定したこと、竝びに、挙示の証言によつて認められる本
件選挙における候補者のうち「安」の字のつく姓の者はC一人である事情と右投票
の記載の形態、記載順序等によれば、原判決が右「安」の字の残りの記載をそれぞ
れ「原」「善」「吉」の三字を書こうとして明確には書けなかつたものと推定する
のを相当とすると判断したことは、これを首肯することができる。されば、原判決
が右投票をCに対する有効投票としたのは正当であつて、論旨はその理由がない。
よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと
おり判決する。
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 真 野 毅
裁判官 入 江 俊 郎
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